メタカルチュラル・ヒューマニゼーションという言葉は、ドイツの社会心理学・応用精神分析学のハンス・キリアン教授にまでさかのぼる。 歴史的ルーツ ドイツの科学・人文科学振興篤志家協会のケーラー財団は、キリアンの思想と仕事を次のように特徴づけている: 「キリアンは人間の進化論の基本的特徴を概説し、それを3つの段階(特定の発達様式が対応する)に分けた。人間の生物学的発達は『ヒト化』と呼ばれる。これは主に遺伝子によって媒介され、その発現と選択はエピジェネティックな要因と環境の影響を受ける。第二段階は「人間化」として行われ、その過程には人間の社会化と文化化(キリアンがトランスカルチュラルと呼ぶ発達まで)が含まれる。 第3段階に関するキリアンの(断片的な)理論は、「メタ文化的人間化」と呼ばれ、ポストモダンの現在を、私たちが人間としての発展の新たな段階にあることに気づく(そして、この発展を私たち自身で方向づけなければならない)時代とみなしている。 広がる分断 この理論は、一方では科学技術の発展が、他方では人間の文化的、社会的、心理的な発展との間に溝が広がっているという時代の診断に基づいている。多くの点でグローバル化したダイナミックで差別化された世界では、20世紀を通じて、人間に対する新たな挑戦と要求が絶えず生じている。 (http://www.hans-kilian-preis.de/hans-kilian/grundlagen-seines-denkens) 文献 Köhler, Lotte/ Reulecke, Jürgen/ Straub, Jürgen (2011): Kulturelle Evolution und Bewusstseinswandel: Hans Kilian’s historical psychology and […]